研究課題
基盤研究(C)
本研究では、生細胞内での遺伝子検出が実用可能なプローブの構築を目指し、芳香族求核置換反応を利用した検出プローブの高いシグナル増幅能を維持したまま、クリック反応を利用したポスト修飾可能なプローブの開発を試みた。構造の異なる3つのプローブを合成しその評価を行った。結果、いずれのプローブでも芳香族求核置換反応による分子移動が起こることを確認した。加えて、生体内への応用を考えた場合、NO2-CN型のプローブが一番望ましいことを見出した。
分析化学
生細胞内の遺伝子検出法として標的核酸を鋳型とした化学反応プローブがある。この遺伝子検出法の利点は標的核酸を鋳型とした反応サイクルを回すことで、シグナルを増幅することができる点にある。しかし、これらのプローブの多くは蛍光基質の構造変化をシグナル発生の鍵としているため、使用できる蛍光波長に制限がある。本研究ではこの問題を解決すべく、蛍光分子をポストで修飾可能な化学反応プローブを開発した。