多くの糖類脱水素酵素と異なりG3DHは糖の3 位を酸化する特異な酵素であるため特殊な糖の計測、合成などの応用研究が進められてきたが構造や機能に関する情報は乏しかった。G3DHは酵素反応を触媒するSubIサブユニットと、機能不明のSubIIサブユニットからなる。またゲノム上ではこれらをコードする遺伝子の下流にORF3蛋白の配列がある。 本研究の結果subIでは糖を酸化し、放出された電子が補酵素のFAD、3Fe4S型の鉄硫黄クラスタを経て、シトクロムcであるORF3へと授受されることを解明した。一方SubI,IIの結合が酵素の安定化に重要と考え検討したが結合に関わるアミノ酸残基は特定できなかった。
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