光機能性膜タンパク質・バクテリオロドプシンを用いた新しい光デバイス開発のため、中核技術となる生体環境疑似固定法の開発に取り組んだ。固体中でも生体分子が溶液中と同等の機能を発揮可能な固定法を探索し、新規光デバイスの基礎となる固体試料を作製した。過渡吸収分光による評価の結果、水分を豊富に保つことができるハイドロゲルで固定することで固体中でも天然の機能性を維持できることを示した。先行研究で見出したゲル中での紫膜積層メカニズムについて検討した結果、静電斥力と枯渇引力のバランスの結果溶液中で形成する紫膜間周期構造と多孔質なゲルネットワーク構造による固定の両方が必要であることを明らかにした。
|