超短パルスレーザーへの応用を目指して,Ybドープ酸化物単結晶を浮遊帯溶融法によって育成し,その光学特性を検討した.K2NiF4型結晶であるYb:CaYAlO4については化学量論組成とわずかに異なる一致溶融組成を見出し,その組成で育成することにより,巨視的欠陥のない良質な結晶を得ることに成功した.また,この結晶をつかって,連続波でのレーザー発振にも成功した.K2NiF4型よりも発光特性のよいメリライト型Yb:CaGdAl3O7については,分解溶融することが判明した.これを解決するために,ダブルパス溶媒移動浮遊帯溶融法を新たに開発し,初晶から目的組成の結晶を得ることに成功した.
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