本研究では、無機化合物・バイオ分子のナノコンポジットの合成及び水分解から水素製造機構解明及び高効率な水素製造システムの開発を目的とした。まずは、グラファイトシリカ(GS)及びTiO2混合物の水素製造量にバイオ分子であるバクテリアロドプシ(bR)の効果について調べた。bR、GSとTiO2を用いて水素製造の実験結果から我々が以前提案したGSによるTiO2の水素製造増大の機構を裏付けることができた。また、バイオ分子を含めたCdSナノコンポジットの合成に成功し、通常のCdSより水素発生量は約18倍の増加に成功した。粒子サイズが小さくなり、比表面積が大きくなったことで水素発生量が増加したと考えられる。
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