研究課題/領域番号 |
17K06031
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
坪田 敏樹 九州工業大学, 大学院工学研究院, 准教授 (10304750)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 電気二重層キャパシタ / 活性炭 / 竹 / カスケード利用 / 炭素材料 / バイオマス |
研究実績の概要 |
竹を200℃×1時間の条件で加圧熱水処理を行うことで、竹の中に存在するキシランを加水分解してキシロオリゴ糖として取り出せることを実験で確認した。そして、その固体残渣を原料として、加熱処理(500-900℃×1時間)およびKOH賦活(炭素化原料に対して重量で3倍のKOHを混合して500-900℃×1時間)を行うことで、BET比表面積が2600m2g-1程度の活性炭を作製できることを確認した。また、加圧熱水処理を行うことにより竹に含まれる無機成分が溶出して、灰分が2%程度から0.1%程度と大きく低減させることができることを見出した。この灰分の低減は、活性炭の原料として考えた場合、材料の均質性、製造の再現性、活性炭としての性能、のいずれにとっても非常に都合が良い現象である。加圧熱水処理残渣から作製した活性炭の電気二重層キャパシタ電極材料としての性能を評価した。電解液として1mol/Lの硫酸水溶液を使用し、三極セルで評価を行った。その結果、未処理の竹を原料として作製した活性炭の場合と変わらない性能を示し、加圧熱水処理を行っても電気二重層キャパシタ電極の原料として問題がないことが確認できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
得られた研究成果をまとめて論文として報告した。
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今後の研究の推進方策 |
竹水熱処理残渣を原料として、細孔径を制御して多孔質炭素材料を作製する方法を検討する。具体的には、メソ細孔形成のための賦活とミクロ細孔形成のための賦活を段階的に行うことで細孔径の制御を試みる。細孔径を制御することで電気二重層キャパシタ電極としての性能の向上を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
加熱処理に使用する石英ボート等の消耗品の消耗程度が低かったため。今後、実験の消耗品費用に充当させる。
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