研究課題
基盤研究(C)
第一原理計算や分子動力学法といった電子論的・原子論的な計算科学的手法による解析とナノインデンテーションやマイクロピラー圧縮試験などの微小スケールの実験を実施し,計算と実験の両面から,マグネシウム合金における変形機構を詳細に理解するとともに,それぞれの変形の素過程に対する合金元素の効果を議論した.主要な結果として,マグネシウムの塑性変形において重要な底面すべりや(10-12)双晶に対してY添加が臨界分解せん断応力を増加させることを明らかにした.
計算材料科学
本研究では,計算と実験の双方がミクロなスケールを対象として実施されたことで,お互いを連携させて,マグネシウム合金の塑性変形に関する原子レベルでの理解を進めることができた.本研究で得られた各変形機構の原子レベルの挙動や合金元素の効果に関する基礎的な情報は,さらなる高性能マグネシウム合金の開発に貢献すると期待できる.