電気泳動堆積法を用いて,傾斜機能圧電セラミックスを作製し,その強度特性を明らかにした.圧電特性の異なる2種類のニッケル酸ニオブ酸鉛-チタン酸ジルコン酸鉛 (PNN-PZT) 仮焼紛を,それぞれエタノール溶媒に混合した懸濁液を準備し,これによる電気泳動堆積の最適なプロセス条件を見出した.次に,2種類の懸濁液の割合を連続的に変化させながら堆積を行うことで,傾斜機能圧電セラミックスを成形した.この成形材をさらに加圧した後に焼結することで,傾斜機能性圧電セラミックスの強度を向上させることができた.この焼結材は緻密な微視構造を有しており,3点曲げ強度はEPDのみによる成形材の3倍程度高いことが分かった.
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