薄肉低剛性工作物の加工支援のために,工作物の動剛性の機上計測結果に基づいた加工プロセスの研究を行った.工作物上にセンサを設置せずに,工作物の動剛性を測定する方法を提案した.提案した方法に基づいて,自動的に工作物の動剛性測定を行うシステムを開発した.加工の直前に測定した動剛性を用いて,加工時の振動振幅をシミュレートすることにより,振動の小さい加工条件を求めることができることが示された.本プロセスでは,支持具のクランプボルトの締め忘れなど,不適切な支持具の据え付け条件を検知し,修正することもできる.本プロセスは航空機産業での実加工への適用が検討されており,今後の普及が期待される.
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