円弧状割断加工におけるき裂進展の逸脱現象を対象として調査し,実験において得た等傾線観察結果から,基板内の主応力方向分布図を得て,加工誤差原因となる応力分布非対称性を明らかとした.また,応力分布非対称性がレーザ走査中に変動するために加工誤差も加工中に変動することを明らかとした.さらに,基板材料の温度変化による光弾性係数の変動に起因する光弾性観察結果への影響を定量化するために,温度センサを内蔵ひずみゲージを使用して検証実験を実施し,影響を補償した観測結果を得るための手法を考案した.また,シリコン等の単結晶基板の割断加工における割断方位の影響を補正する手法を提案し,実験的に検証した.
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