研究課題
基盤研究(C)
チタン板プラズマ加工の実験では,加工ステージに印加する高周波の周波数を1MHzに下げることで,1μm/minを超える加工レートを得た.その後,多価イオンビーム支援プラズマ加工実験のためにECRイオン源,ウイーンフィルタを用いた質量分離部および加工部で構成される装置を開発した.アルゴンでは2価,キセノンでは3価の多価イオンを分離することができた.多価イオンビーム支援によって加工速度は約20%向上し,その有意性を確認できた.
イオンビーム応用
これまで多価イオンビームを用いた応用は国立研究所等の研究機関に限られていた.本研究で開発した小型の多価イオンビーム装置は卓上サイズで安価なため,一般の材料研究者にも使いやすい.今後の継続開発によって実用化販売も可能となる.また,イオンビーム支援加工についてはイオンビームの効果を確認することができた.今後,反応ガスの多価イオンビームを用いるなどの追加実験によって,より高速加工が可能と考えている.