スライス加工を行う際のワイヤ線速は、本手法の計測条件の数倍速いが、一般的にスライス加工はワイヤを往復させながら加工を行うため、一瞬ではあるがワイヤが停止する瞬間があり、その前後で画像を取得できれば、加工中におけるワイヤの表面状態を評価できるようになると考えられる。一方で、砥粒の分散状態と加工精度の関係について定量的に評価できるようになったことから、スライスする材料や加工条件などに適した砥粒の分散状態を評価できるようになり、目的に応じた砥粒の分散状態を持つワイヤの製作などに応用できると考えられる。以上のように、本手法を応用することで、ワイヤ関連の加工分野の発展に大きく寄与できると考えられる。
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