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2017 年度 実施状況報告書

機能性繊維による空気圧人工筋の高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 17K06121
研究機関岡山大学

研究代表者

脇元 修一  岡山大学, 自然科学研究科, 准教授 (40452560)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードソフトアクチュエータ / 人工筋肉 / 機能性材料
研究実績の概要

空気圧駆動のソフトアクチュエータであるMcKibben型人工筋は空圧を受圧するゴムチューブとそれを覆うスリーブと呼ばれる編み込んだ繊維から構成される。駆動特性は繊維の編み角に依存し,繊維の初期編み角によって収縮か伸長の変位を発生する。本人工筋は安価・軽量・高出力・柔軟といった特長をもちパワーアシストウェアや不定形で脆弱な物体を扱うロボット機構への適用が盛んに行われている。しかしながら,これらのシステムでは駆動部自体は軽量・安価・柔軟であるものの制御性を高めるためには一般に高価・高剛性のセンサを機構内外に配置する必要がある。また,人工筋は製作の段階でスリーブの初期編み角が決まっているため,収縮駆動,伸長駆動を変更することはできず,現場レベルでの要求に即応してメカニズムの駆動形態を変更することはできない。
本研究では,人工筋を構成するスリーブの繊維を機能性の材料とすることで,センサの付加や駆動形態の変更が可能な人工筋の実現を目指している。本年度は,①導電性繊維を複合することで印加圧力のセンシングが可能な人工筋の実現,②形状記憶ポリマー繊維の複合手法の考案,を実施した。①では製紐機を用いることで導電性繊維をスリーブ内に複合し電気抵抗値の変化から圧力を推定する。駆動システムとセンサ特性のモデル化を行った。②では型成型によってらせん状の形状記憶ポリマーを製作し人工筋に複合した。形状記憶ポリマーの形状固定性を利用することで,繊維の初期角を変更することが可能であることを確認した。
これらの研究は簡便に機能的に駆動する空圧人工筋の実現の基礎となる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

導電性繊維や形状記憶ポリマーをスリーブの構成要素としてもつ人工筋の製作と基礎実験が実施できており,おおむね計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

当初の計画どおり導電性繊維を複合した人工筋の制御,形状記憶ポリマーを複合した人工筋の駆動特性の改良などを実施していく。

次年度使用額が生じた理由

人工筋の製作手法が予測より順調に確立できたためラバー材料や機能性材料の購入費が予定より抑えられ次年度使用額が生じている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2018 2017 その他

すべて 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 導電性繊維を複合製作した空圧人工筋の駆動システムのモデル化2018

    • 著者名/発表者名
      脇元修一,後藤桂輔,大村健人,神田岳文
    • 学会等名
      第18回機素潤滑設計部門講演会
  • [学会発表] Development of a Thin Pneumatic Rubber Actuator Generating 3DOF Motion - Design Using FEM Analysis and Fabrication of the Actuator2018

    • 著者名/発表者名
      M. Yuzaki,K. Iwata, S. Wakimoto, T. Kanda
    • 学会等名
      Actuator 2018
    • 国際学会
  • [学会発表] Development of Pneumatic Valves and a Fiber Sensor for a Smart Artificial Muscle2018

    • 著者名/発表者名
      K. Omura, K. Goto, S. Wakimoto, T. Kanda
    • 学会等名
      Actuator 2018
    • 国際学会
  • [学会発表] らせん状形状記憶ポリマーを用いた空気圧人工筋の特性改善2017

    • 著者名/発表者名
      矢原成喜,脇元修一,神田岳文
    • 学会等名
      第18回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
  • [学会発表] 多自由度扁平ソフトアクチュエータの開発2017

    • 著者名/発表者名
      湯﨑真弘,岩田和大,脇元修一,神田岳文
    • 学会等名
      第18回計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会
  • [備考] 岡山大学 システム構成学研究室

    • URL

      http://www.act.sys.okayama-u.ac.jp/kouseigaku/overview/overview2017j.html

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公開日: 2018-12-17  

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