フェーズフィールド法を用いることによって、固液相変化を伴う固体壁に沿う液体乱流の直接数値シミュレーションを実現した。そのシミュレーションの結果から、デンドライトのような凝固組織が成長する様子を観察できるようになった。凝固組織は、壁面近傍の乱流構造による局所的な温度分布揺らぎによって、非一様に成長していた。また、凝固組織の成長によって、乱流構造が消滅して、層流化していた。特に、高速ストリークが存在していた領域で凝固組織が成長していることから、結果として、乱流構造と凝固組織の相互作用は、乱流の層流化を促進することがわかった。
|