研究課題/領域番号 |
17K06184
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
篠田 昌久 山形大学, 大学院理工学研究科, 准教授 (80292241)
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研究分担者 |
山下 博史 公益財団法人名古屋産業科学研究所, 研究部, 上席研究員 (40111835)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | ボルテックス・バースティング / 渦 / 渦糸ソリトン / 火炎 / 火炎伝播速度 / 乱流燃焼 / 近似理論式 / 数値シミュレーション |
研究実績の概要 |
本研究の目的は,研究代表者や研究分担者らのグループによって見出された「渦糸ソリトンによる高速火炎伝播」という燃焼学分野の新しい成果が燃焼制御にも応用できるかどうかを探ることであり,「渦の制御による燃焼の制御」の可能性を探ることである.当初の計画では,前半の1年目(平成29年度)には渦の直径,2年目(平成30年度)には渦の強さをそれぞれ変化させた場合の火炎伝播速度を数値シミュレーションによって調べる予定であったが,より実際の乱流場中で起こっている現象に近いものとして渦の伸長と合体を想定し,それらの想定の中で渦の直径と強さを適宜変化させることにした.そして実際に1年目と2年目はその計画通りに進めることができた.また後半の3年目(平成31年度,令和1年度)には旋回流燃焼場に近い燃焼場,4年目(令和2年度)には乱流燃焼場に近い燃焼場に対する燃焼制御可能性をそれぞれ検討する予定であったが,前半に得られた成果から新しい乱流燃焼モデル(乱流燃焼速度の近似理論式など)を考案することができたため,後半はその新しいモデルに基づいた理論的考察と数値シミュレーションの両方により,乱流燃焼場の制御可能性を検討することにした.そして実際に3年目(平成31年度,令和1年度)と4年目(令和2年度)はその計画に沿って燃焼制御可能性などについての様々な検討を行うことができた.これらの4年間の成果は,「渦糸ソリトンによる高速火炎伝播」というボルテックス・バースティングの考え方を基本とする乱流燃焼場の新たな物理的理解,そして乱流燃焼場の予測・制御のための新たな技術開発などに役立つと期待される.
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