営業車両に設置した加速度センサ類,GPSなどで構成された車体動揺計測装置を用いることで,安価かつ常時軌道状態の診断ができる軌道状態診断システムが開発されている.営業列車から取得できる大量のデータを効率よく計算処理するためは,軌道状態の診断・予測の自動化が必要となる.本研究では,車体の上下加速度,左右加速度,ロール角速度のRMS値から構成される特徴空間から,機械学習の手法であるサポートベクターマシンを用いて軌道の状態を判別するアルゴリズムを構築し,軌道の状態を自動化に診断するシステムを開発した.地方鉄道における実証実験の結果,軌道異常を実用上十分な精度で診断できることを実証した.
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