ロボットアームのバルブ開閉動作で生じる,ねじピッチの不確かさ起因の過度な操作力に対し,転置ヤコビ行列に基づく作業変数フィードバック制御系が創出するアームの零空間動的遷移の活用を検討した.不確かさのある変数の制御をやめて幾何拘束にロボットの状態を委ねることで,操作中にバルブから受ける力でアーム姿勢が動的に遷移し,ねじ進行に順応する.本手法を組み込んだ7関節ロボットアームの実証実験において,手先力覚情報,ねじピッチ情報無しに,円動作のための二つの制御目標値により,ねじ進行を伴うバルブ操作が継続することを確認した.
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