研究課題/領域番号 |
17K06275
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
釜道 紀浩 東京電機大学, 未来科学部, 准教授 (70435642)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高分子アクチュエータ / センサ / ソフトマテリアル / 機能性高分子 |
研究実績の概要 |
本研究では、イオン導電性高分子・貴金属接合体(Ionic polymer-metal composite: IPMC) と呼ばれる機能性材料のセンサとアクチュエータの両機能に着目し、センサ・回路統合型アクチュエータ素子の構築方法を確立するとともに、小型流体制御デバイスへ適用することを目的としている。レーザー加工による素子の成形と表面電極のパターニング、電極部の配線、駆動回路実装、センサ・アクチュエータ統合系のフィードバック制御における技術課題の解決を図り、小型流体制御デバイスの実現を目指す。 本年度は、アクチュエータ素子の表面電極層を回路基板として利用するためのパターニング方法を検証するとともに、回路実装方法を検討した。具体的には、レーザー加工による回路パターニングと、導電性接着剤を用いた素子の固定法を組み合わせて、簡単な駆動回路を試作した。スイッチの切り替えにより試作したアクチュエータ素子が駆動することを確認した。 また、表面電極層をパターニングによって複数に分けたアクチュエータ素子に、セルラーアクチュエータの制御方法として提案されている確率的ON/OFF制御を適用し、実験により制御性能を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
電極パターニングや回路実装方法に関する基礎的検討は、計画通りに進捗している。一方で、センサ・アクチュエータ素子の制御方法については、やや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は素子の特性検証を行うとともに、センシングおよび制御方法の検討を進める。さらに、回路統合型素子の応用として、小型ポンプシステムの設計・試作を行い、性能の評価を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
実験用アクチュエータ素子を製作するための材料および消耗品類の購入が無かったため。 また、旅費の使用が無かったため。
次年度は素子作製のための材料および消耗品を購入する。また、学会発表のための旅費に使用する予定である。
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