研究課題
基盤研究(C)
屋内環境での移動,ベッドへの幅寄せ,作業を行いながらの横移動等に有効な全方向移動車いすの開発を行っているが,ドア等の狭所通過時には, 操作者(搭乗者または介助者)の意図に反する動作が生成されてしまう問題があった.本研究では,狭所の通り抜け時の操作を対象として,シミュレーションにより最適な回避アルゴリズムの開発を行うとともに,被験者実験による操作感の評価を行うことにより,安全でかつ操作性のよい全方向移動車いすの操作支援システムが開発された.
知能機械システム
本システムにより安全性とともに操作性の向上が実現することにより,高齢者・障害者の自立を支援することができ,その自立心を向上させる.また,福祉産業の活性化をもたらすと考えられる.さらに,衝突,階段からの落下といった重大事故の防止にも役立つ.加えて,本システムは全方向移動ベッド等の対象にも適用可能である.病院等でのベッド搬送は現在2人がかりで行われているが,廊下での移動,転回,壁際への幅寄せも1人で可能になるため,看護師不足対策としても有効である.