真空中での繰り返し絶縁破壊によるコンディショニング過程において、電極表面の汚損分布は,対向する電極の中心部だけでなく周辺部についても汚損が減少していることが明らかとなった.また,はじめに中心部の汚損が減少し,その後周辺部の汚損が減少する傾向が見られ,中心部,周辺部共にほとんど消滅する一方,汚損量が多い場合には,中心部,周辺部ともに汚損量が少ない場合よりも汚損が残っており,周辺部の汚損は多くの量の汚損が残る結果となった。 以上より、電極周囲の汚損分布は真空中絶縁破壊特性に影響を与えていて,コンディショニング後の真空中絶縁破壊特性については電極表面の周辺部の汚損の影響が大きいことが見いだされた。
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