研究課題/領域番号 |
17K06305
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
猪原 哲 佐賀大学, 理工学部, 准教授 (90260728)
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研究分担者 |
寺東 宏明 岡山大学, 自然生命科学研究支援センター, 教授 (00243543)
山根 久代 京都大学, 農学研究科, 准教授 (80335306)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | パルスパワー / 休眠打破 / 温帯果樹 / モモ |
研究実績の概要 |
近年の地球規模の温暖化は農作物生産に多大な影響を与えている。温帯果樹は生育サイクルの中で「休眠」し,低温にさらされることで休眠から覚めるが,温暖化によって休眠から覚めない状態が起きるとその後の生育に著しい悪影響を及ぼす。そのようなことから,人為的な休眠打破技術が求められている。申請者らは先行研究において,農薬を使わない新しい休眠打破法として「パルス高電圧印加法」を提案し,モモ(桃)枝へ高電圧パルスをかけることによって,休眠が打破されることを実験的に実証した。しかし,もっとも深い休眠期である10月において休眠打破効果が観測されなかった。本申請課題では先行研究結果で明らかになった問題点を解決するために,印加電圧を10ナノ秒に短パルス化して休眠打破効果をテストした。 平成31年度(令和元年度)では,前年度に作成したブルームライン型パルスパワー電源(1パルス幅10ナノ秒)を改良してモモ枝へのエネルギー投入効率を改善した。10月期にモモ枝試料への印加実験を実施したが,休眠打破効果は観測されなかった。また,前年度に500ナノ秒で印加実験したモモ枝試料について植物ホルモン分析を実施したが,パルスパワー印加による効果は見られなかった。
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