日本の高圧配電線における多相フラッシオーバについて実験および数値計算シミュレーションにより検討を行った。日本の高圧配電線は非接地系であるため1相地絡のみでは自然消弧し、2相以上の地絡で線路事故になる。本研究では相によって絶縁レベルに差を持たせる相差絶縁方式を提案した。提案手法を適用した高圧配電線では2相以上のフラッシオーバを低減できることを明らかにした。絶縁レベルを低くした相で早くフラッシオーバさせることにより、他相におけるがいし電圧が低下し、フラッシオーバしにくくなることにより2相以上のフラッシオーバを低減できることを明らかにした。
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