研究課題
本研究では、積雪の多い過疎地においてワイヤレス電力伝送(WPT)を用いたEV走行中自動給電の実現を図ることを目的とし以下の検討を実施した。(1)廃線跡地のレールを高周波フィーダーに活用したワイヤレス電力伝送によるEV走行実現のため、実際の形状寸法と同じ解析モデルを作成しレールを送電側、タイヤを受電側として解析を行った。その結果従来の手法では道路の下に給電線を埋め込みタイヤのスチールベルトで受電するのが有効であるのに対して、廃線レールを受電部とする場合は、タイヤのホイールから受電する方が伝送される電力が大きいことを明らかにした。さらに、提案手法は、車が横にずれても電界結合が続くため、道路の下に線路を埋め込む方法と比べてずれに強いことを明らかにした。本結果を元に、レールと車、整合回路、整流回路をスケールモデルで設計試作し、レールから給電しながら走行することに成功した。2019年度はこの走行実験の結果を査読付き国際会議AWPT2019で報告した。(2)ワイヤレス電力伝送による氷雪上EV走行中自動給電を実現するため、タイヤとレールの間に雪がある場合について電磁界解析と実験を行い、雪の影響による特性劣化が想定結果よりも少ないことを明らかにした。本結果を2019年度のWPT研究会で発表するとともに2020年度の査読付き国際会議に投稿を予定している。(3)ワイヤレス電力伝送とマイクロ波加熱を応用した氷雪道路の融雪を実現するため、導波管スロットアンテナとマグネトロンを用いたマイクロ波加熱による融雪装置について、メタマテリアルを応用することによる融雪効率の向上について検討を行い国内学会で発表した(2019年度)。また、この融雪用導波管から漏れる電波を用いたEV模型の走行用にアレーアンテナを応用した電力集約法を考案し走行に成功した。これらの結果を2019年度の査読付き国際会議に投稿し発表した。
すべて 2020 2019 その他
すべて 雑誌論文 (12件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (14件) (うち国際学会 6件) 備考 (1件)
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https://researchmap.jp/Antenna