現在は古典的な原理の交流の電圧標準を、直流標準ですでにジョセフソン素子で実現されているような量子標準を実現するための素子開発を行った。交流の出力電圧100Vを実現するためには波高値で141V必要となるので、1チップ当たり32Vの素子を直列に5個接続すればよい。そのためには1チップ当たり100万個のジョセフソン接合を集積する必要がある。チップサイズは限られるので、性能を落とさず接合素子の微細化をして高集積化を実現し、同時に作製プロセスの歩留まりの改善を行った。同時に作製した素子を評価するための室温エレクトロニクスの開発と、冷凍機実装の熱応力による破損を改善するための信頼性の向上を行った。
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