本研究では、制御工学に機械学習や統計的データ学習の方法を導入し、データに基づく制御系設計を行う手法を提案した。さらにその成果を航空宇宙工学の諸問題に応用することを目指した。この目的のために、データや統計量を扱える制御工学の新しいアルゴリズムの開発と、航空宇宙工学の諸問題を解決するための制御理論の開発の2つの方向性の研究を行なった。前者の研究としては変分ベイズやガウス過程回帰を用いたデータ制御手法の開発し、後者の研究としてはばらつきをもつ宇宙機の軌道計画法とロバストな姿勢制御手法を開発した。以上により、統計的学習に基づく制御手法の基盤技術が得られた。
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