政府が公共サービス供給にあたって建設から運営まで一括して民間事業者に委託するPPP(Public Private Partnership) 方式が世界的に普及している.PPP方式は,民間事業者に創意工夫のための余地を与えることによって,より効率的なサービス供給を可能にしうる.一方,途上国では,政府が民間事業者に対して過度なリスク負担を求めることによって,結果として事業の安定性に問題が生じる事例が少なからず発生している.本研究は,国際金融機関が途上国政府に対する流動性供給能力を補完することによって,官民間の望ましいリスク分担を引き出す役割を果たしうることを指摘した点に社会的意義がある.
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