研究課題
本研究では,河川施設を3次元点群データに基づく3次元モデルによって維持管理し,災害時の対応を迅速に行うことを目的に,維持管理における点検や補修の情報を管理する情報プラットフォームを構築し,実環境に適用する.情報プラットフォームでは,3次元形状と属性情報を統合して,3次元GISと現場業務で3次元位置認識を支援する点検システムを開発する.そして,平常時と災害時に情報プラットフォームを円滑に運用するための方法を考察する.本研究によって,河川維持管理に適した3次元モデルを構築し,維持管理の大量データを3次元で管理することが可能になる.本年度では,河川空間における実用可能な情報プラットフォームについて,実務者とのヒアリングやプロトタイプシステムの試作と実験を通じて検討した.そこでは,UAV(Unmanned Aerial Vehicle)による空中写真測量と地上型レーザスキャナによる計測結果を組み合わせて,3次元空間を創出する技術を試行的に実施した.また,河川空間において,点検対象を技術者に知らせる仕組みとして,QRコードとRFID(Radio Frequency IDentification)タグを構造物に貼り付けて,モバイル端末によって読み取るプロトタイプシステムを開発した.そして,技術者による実現場における評価を行い,システムの活用可能性と課題を明らかにした.この結果を情報プラットフォームの運用方策に展開し,管理事務所におけるPC端末と現場のモバイル端末の情報連携について検討した.
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土木学会論文集F3(土木情報学)
巻: 77 ページ: II_9~II_15
10.2208/jscejcei.77.2_II_9
土木学会論文集E1(舗装工学)
巻: 76 ページ: I_161~I_168
10.2208/jscejpe.76.2_I_161
Proceedings of the 37th International Symposium on Automation and Robotics in Construction (ISARC2020)
巻: 37 ページ: 1337-1343
10.22260/ISARC2020/0184