本研究では、大阪平野で励起される表面波の震動特性を明らかにするために、大阪市福島区の地震観測点の周辺に3台の地震計を設置し、2017年10月より24時間連続観測を開始した。研究期間中に2018年の大阪府北部の地震や2021年の福島沖の地震において全ての地震計で強震動を観測することができた。大阪府北部の地震では、震源から南西方向に観測点は位置するが、震源方向よりもやや東よりの方向から表面波が到来しており、東側に南北に走る上町断層帯の影響を強く受けていることが明らかになった。さらに、表面波によるひずみは実体波によるひずみとほぼ同程度になっていることがわかった。
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