酸性化する土砂を地盤材料として有効利用するための中性化処理の研究を行った。中性化のためのアルカリ資材に炭酸カルシウムを用いた場合には,過剰添加による高アルカリ化のリスクが少なく,長期的にも変化が少ないなどの利点があるが,添加量が多くなる懸念があり,酸化マグネシウムを添加した場合には,少量で短期的に中性化が図れるが,pHが高くなりすぎる懸念があることを示した。長期的なpHを短期間で評価するためには,乾湿繰返し養生をした試料を用い,酸性化可能性試験によってpHを測定するのが望ましく,特に,後者が有効であることを示した。
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