研究課題/領域番号 |
17K06567
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
稲積 真哉 芝浦工業大学, 工学部, 准教授 (90362459)
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研究分担者 |
境田 彰芳 明石工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (60225779)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 廃棄物処分場 / 鋼製遮水壁 / ライフサイクル / 信頼性環境評価 / 浸透・移流分散解析 |
研究実績の概要 |
平成30年度は2本の鋼管がH鋼で予め溶接された建材である「連結鋼管矢板」,ならびに連結鋼管矢板に係わる技術として開発した2つのH鋼および膨潤性止水材を用いた「H-H継手」によって構成される「H-H継手を施した連結鋼管矢板」を用いた鋼製遮水壁を検討・評価対象の一つとして,それらの現場適用性および長期的耐久性を検討した。そこでは,H-H継手を施した連結鋼管矢板に関する室内力学的・水理学的試験に基づく既往の研究成果を発展させ,現場条件を限りなく模擬した遠心場振動遮水性試験を実施し,相似則に基づく長期的な力学的・水理学的挙動を考慮した現場適用性を検討した。 同時に,膨潤性止水材で遮水処理したH-H継手を施した連結鋼管矢板の変形場および劣化促進場における長期的な遮水性能(耐久性),且つ物理学的・環境学的安定性(変形追随遮水性,耐震性ならびに耐津波性)を遠心場・重力場遮水性試験より評価した。遠心場振動遮水性試験では,既実施の室内試験等で得られたH-H継手を施した連結鋼管矢板の力学的・水理学的特性が,現場レベル且つ長期的にどの程度まで発揮することができるかの検証を施工法も含めて検討した。また,重力場・遠心場遮水性試験では,H-H継手を施した連結鋼管矢板の鋼製遮水壁としての長期的な遮水・遮蔽性,耐震性,耐津波性,および各々の相関性に関する維持補修技術の提案・確立を目指している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成30年度においては,本研究課題の当初計画どおりに成果を示すことができた。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題の目標を達成するためには,以下に示すような,平時・地震時を想定した鋼製遮水壁のライフサイクルにわたる信頼性環境評価手法,現場条件を限りなく模擬した遠心場振動遮水性試験による長期的な力学的・水理学的挙動評価に基づく鋼製遮水壁のライフサイクルにおける耐久性評価が残されている。
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