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2018 年度 実施状況報告書

気象衛星ひまわり8号データを用いた農地モニタリングと作物用水量の推定

研究課題

研究課題/領域番号 17K06572
研究機関山梨大学

研究代表者

石平 博  山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (80293439)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードひまわり8号 / 植生指標 / 作物用水量
研究実績の概要

(1) 生育状況の地上検証データ取得: 前年度に引き続き、山梨県内の複数の農地(水田:甲斐市,北杜市、ぶどう:甲府市)を対象とし、インターバルカメラによる作物生育状況の連続静止画撮影(1日間隔)を行うとともに、画像解析(Green Chromatic Coordinates, VI-Greenの抽出)により生育状況の時間変化を抽出した。
(2) 衛星データ処理システムの検討: 千葉大学環境リモートセンシング研究センターが提供している「ひまわり8/9号フルディスク (FD) gridded data」より、可視・近赤外バンドのデータを取得・処理方法について検討を行った。本研究で対象とする日本の農地は、一区画当たりの面積が小さいため、衛星画像の正確な位置合わせが必要となるが、本データセットは、すでに精密幾何補正が施されており、本検討に適したデータと言える。その一方で、フルディスク(地球全体の半球)のためデータ容量が膨大となることから、処理の効率化・高速化に向けたシステムの改善も必要となることが明らかとなった。
(3)数値モデルによる農地水収支の検討: 山梨県のブドウ栽培農地を対象として、ブドウ農地水文モデル(VSIM)を用いた生育状況及び水収支の再現・推定を実施した。また、実測土壌水分ならびに前述のインターバルカメラによる作物生育状況の記録結果とモデル計算結果との比較を行い、モデルの妥当性を確認した。また、水田の作物用水量推定を目的として、国際連合食糧農業機関(FAO)により開発され様々な地域での適用実績を有するCROPWATモデルのテストランを実施した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初計画通り、数値モデルによる検討に着手するとともに、生育状況の地上検証データ取得や衛星データの処理についても実施できた。衛星データ処理の部分については、処理効率の向上や初年度に検討したダウンスケーリング手法との連動などの課題も明らかとなったが、この点については最終年度に引き続き検討を行うことで解決できる見通しである。

今後の研究の推進方策

本年度からの継続課題に取り組むとともに、研究成果の最終とりまとめを行う。具体的には、処理した衛星データ、地上検証データ、モデル計算結果等を整理し、アーカイブするとともに、研究成果報告書を作成する。また、研究成果を論文としてまとめ、国内外の学術雑誌に投稿する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ブドウ農地水収支モデルVSIMを用いた土壌水分量の長期変動解析2018

    • 著者名/発表者名
      齊藤裕雅、石平博、馬籠純、奥田徹、岸本宗和、美濃英俊、鈴木智博、本間聡
    • 学会等名
      水文・水資源学会2018年度研究発表会

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公開日: 2019-12-27  

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