令和元年度末に新型コロナウイルスの感染拡大のために、参加予定の研究集会が相次いで中止となった。その代替として、令和2年度にいくつかの研究集会に参加するとともに、2本の原著論文として成果をまとめることができた。 研究期間全体を通じて、(i)移動床流れのベースを捉えるための、非定常3次元乱流シミュレータの開発と基本性能評価、(ii)開水路流れの水面変形・変動を精度良く捉えるための、高精度界面捕獲法の実装と基本精度検証、(iii)浮遊砂の高精度予測を実現するための、いわゆるMaxey-Riley方程式(質点近似に基づく微小粒子の個別追跡)に基づく微小粒子混相流解析手法の実装と基本精度検証、(iv)掃流砂による移動床流れ予測法の実装と基本性能評価、に取り組み、いずれも一定の成果を挙げることができた。他方でこれらを統合する試みが十分には行えなかったため、今後はその点に取り組む予定である。
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