1997年に河川法が改正され,「河川環境の整備と保全」が法に明文化された.2006年には多自然型川づくりを見直した多自然川づくり基本方針が河川局長より通達された.ところが,河川に横断構造物が設置されると魚類の縦断移動が困難になる.この問題を解決するために魚道が設置される.しかし,魚の遡上に適した幾何学形状や水理条件などはほとんど明らかにされていない.本研究によって,魚の遊泳能力および魚の遡上に適した幾何学形状や,既設魚道において魚道内に突起物を設置するなど微細な工夫をすることによって魚の遡上率が向上することが解明された.そのため,特にサケやアユなどの遡上魚の種の保存につながる.
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