研究課題
路線バスの効率的な運行を実現するために運行計画を定期的に見直して最適化する必要があり,その基礎データとして,バスの利用実態の定量的調査は必要不可欠である.本研究では,多くのバスに既に設置されているドライブレコーダに着目し,そのカメラ映像を解析することで乗客ごとの乗車区間(どのバス停で乗車した人がどのバス停で降車したか)を自動的に把握する乗車区間推定手法を開発している.昨年度(2019年度)までに,当初計画どおり,バスドライブレコーダ映像からの乗車区間推定法は基本的な設計を完了している.また,バス会社の協力の下,プライバシに配慮しながら,実際の路線バスで3日間のドライブレコーダ映像データを撮影・記録を完了し,その一部を使用した評価も実施済みである.2020年度は以下の追加検討を行った: (1) 2019年度に撮影した3日分のバスドライブレコーダ映像に対して,人手で正解データを付与することで,学習・評価用のデータセットを拡充した.正解データ付き映像データが不足していたため,バス混雑時の性能評価や,学習データ不足による精度低下などの問題が発生していた.このデータは今後の手法改良と評価に活用する予定である.(2) バス車内での乗客の行動をより詳細に認識することを目指して,人と物体の間の相互作用を検出する手法についても検討を進めた.(3) 2019年度までに開発したバス車内特有の制約を利用した乗車区間推定法については,国際会議に投稿・採録された.2021年度に発表予定である.
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件) 備考 (1件)
Proceedings of IEEE 4th International Conference on Multimedia Information Processing and Retrieval (MIPR)
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Proceedings of the 16th International Joint Conference on Computer Vision, Imaging and Computer Graphics Theory and Applications (VISIGRAPP 2021)
巻: 5 ページ: 293-300
10.5220/0010196802930300
https://www.rs.tus.ac.jp/vml/research/index.html