殻長19~25mmのヤマトシジミはORACの個体間のばらつきが小さく、軟体部よりも鰓の方が抗酸化応答を捉えやすいことがわかった。ヤマトシジミを用いて摂餌実験、排泄実験、呼吸実験を行い、摂餌、排泄、呼吸による排出の各炭素量をTOC計で測定し、成長力を炭素収支に基づいて簡便に評価する手法を確立した。都市下水およびその分画成分をヤマトシジミに与え、酸化ストレスマーカーと成長力の応答を調べたところ、都市下水中の溶存態成分がヤマトシジミに最もストレスを与えていることがわかった。また、酸化ストレスマーカーの統合指標と成長力の間には、概ね負の相関があることが明らかとなった。
|