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2019 年度 実績報告書

レジオネラ属菌の潜在的リスクからみた高度浄水処理方式の選択

研究課題

研究課題/領域番号 17K06618
研究機関国立保健医療科学院

研究代表者

浅田 安廣  国立保健医療科学院, その他部局等, 主任研究官 (60610524)

研究分担者 中西 智宏  京都大学, 工学研究科, 助教 (90824293)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードレジオネラ / 再増殖 / 高度浄水処理 / 生物活性炭
研究実績の概要

日本におけるレジオネラ症の報告数は年々増加傾向にあり,その制御・管理が求められている。給配水システムを含んだレジオネラ対策を考える上で,浄水処理システムでのレジオネラの挙動について把握することは重要な知見の一つとなりうる。浄水処理システムでは,レジオネラを含む細菌類は効果的に除去・不活化が行われているが,高度処理の一つとなる生物活性炭(BAC)は細菌類が増殖しやすい環境であり,レジオネラ自体が再増殖する可能性が考えられる。
そこで本研究では,有機物除去に効果的な生物活性炭(BAC)処理でのレジオネラの再増殖性についてレジオネラ感染症の原因菌であるLegionella pneumophilaを用いて評価し,高度浄水処理でのレジオネラ管理について考察を行った。
L. pneumophilaは存在状態に関わらず活性炭表面ではなく細孔内部に付着・蓄積することが確認された。長期増殖試験の結果より,培養可能状態であればBAC層内で再増殖し,排出水に放出される傾向が示された。一方VBNC状態では再増殖しないケースが確認され,BAC層への流入水中のレジオネラの生存状況がBAC層での再増殖に寄与することが示された。レジオネラ属菌の再増殖が生じる環境条件としては少なくともアメーバが生存しやすいバイオフィルムの形成が重要であることから,レジオネラ再増殖の可能性を管理する上でBAC処理とその前段処理前後で従属栄養細菌などによるモニタリングを行うことが重要であると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 生物活性炭内でのレジオネラ再増殖性に関する検討2020

    • 著者名/発表者名
      浅田安廣,木村政貴,中西智宏,伊藤禎彦
    • 雑誌名

      環境衛生工学研究

      巻: 34 ページ: -

  • [雑誌論文] 粒状活性炭中におけるレジオネラ再増殖に関する基礎的検討2019

    • 著者名/発表者名
      浅田安廣,中西智宏,伊藤禎彦
    • 雑誌名

      環境衛生工学研究

      巻: 33 ページ: 56-58

  • [学会発表] 生物活性炭内でのレジオネラ再増殖性に関する検討2020

    • 著者名/発表者名
      浅田安廣
    • 学会等名
      第42回京都大学環境衛生工学研究会シンポジウム
  • [学会発表] 粒状活性炭中におけるレジオネラ再増殖に関する基礎的検討2019

    • 著者名/発表者名
      浅田安廣
    • 学会等名
      第41回京都大学環境衛生工学研究会シンポジウム

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公開日: 2021-01-27  

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