成果の学術的・社会的意義として、①光・温熱の双方の快適性に配慮した屋外空間設計手法の提案、②建築環境工学の知見を総合した新たな研究テーマの提案、の2点が挙げられる。①については、建築空間において、光と熱環境の相互作用の存在は周知であるものの、各々の刺激に対する反応速度、過去の曝露刺激の影響は異なる点などの背景から、これら双方の考慮した評価技術は提案されていなかった。一方、②については、熱・空気環境と光環境の双方の分野の知見の総合により、現時点の環境設計・計画の課題、将来性を図るための「試金石」となる知見が得られると考えられる。これらはこの分野の益々の研究発展に大きく貢献すると考えられる。
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