人体に有害ではないが心理的不快を産む室内臭気への対策として、エネルギー負荷を伴う換気ではなく、芳香の付加で悪臭の不快感を緩和する感覚的消臭法を有効活用することを目標に、現象の把握と設計用基礎資料の整備を試みた。マスキング環境下での作業効率改善などは見られなかったため、心理的不快感の改善に目的を絞って、悪臭と付加する芳香の異なる混合比の心理評価を実験から取得して、臭気濃度や快・不快度がいずれのパラメータと関連性を持つか検討した。最終的に、検討した臭気の組合せに共通して、混合臭気と悪臭の不快度差から悪臭と付加する芳香の臭気強度差を推定できる関係性を示した。
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