研究課題
基盤研究(C)
北海道には新住宅市街地開発事業によるニュータウンは9あり、そのうち母都市から切り離された孤島型は3つある。本研究は、これら孤島型の一つである室蘭市白鳥台団地を調査の中心に、現在の居住地の人口や世帯数などの実態把握、また現在の居住者による住宅地の評価の把握を行う。白鳥台調査からの主な研究結果としては、1)ニュータウン内の公営住宅は、当地に転居する世帯が多い、2)中古住宅の活用が多い、3)小中学生を持つ世帯は、ニュータウン出身者の割合が多く、また親世帯も当地に居住していることなどが分かった。
建築計画学
人口減、少子高齢化など、ニュータウンは問題が山積する居住地区として捉えられることが多い。確かに問題も多いが、現在もニュータウンに入り、住み続ける居住者がいる。ニュータウンは、中古住宅の安さが特徴であり、新しい居住者も当地の地縁を持つなどの特性を持っている。このような特性を踏まえることで、人口を増大させないまでも、ニュータウンの住みつづけられる住環境の維持は可能と思われる。