研究課題/領域番号 |
17K06700
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
西野 達也 金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (90403584)
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研究分担者 |
沈 振江 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (70294543)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 高齢者施設 / 生活圏域 / 都市機能集約 / 配置 / 適正化 |
研究実績の概要 |
地域包括ケア政策では、各自治体が設定する日常生活圏域毎に高齢者施設整備が進められる。しかし日常生活圏域内であればどこでもよいわけではなく、高齢者の生活圏の実態をふまえた施設配置が望ましい。一方、立地適正化計画では高齢者施設は都市機能誘導区域への誘導対象であるが、地域包括ケアとは連動していない。そこで本研究の目的は高齢者の生活圏域の特性と都市機能集約を考慮した高齢者施設の配置適正化計画手法を構築することである。 具体的には、まずⅠ.日常生活圏域単位の高齢者施設選択実態に基づく施設選択率の算定式化を行う。次にⅡ.「高齢者施設の配置適正化計画フロー」を仮構築して実施する。その手順は以下の通りである。日常生活圏域毎の最大需要量推計値と現況供給量の比較による不足量算定、GISによる施設配置適正地区の選定と高齢人口減少局面での検証最後にⅢ.上記フローの妥当性に関して考察する。 平成29年度の研究計画は、まずⅠ.日常生活圏域単位の高齢者施設選択実態に基づく施設選択率の算定式化を行うことであった。 当初予定では、石川県羽咋市と小松市を対象とする予定であったが、データ提供が得られた小松市のみについて分析を完了し、自圏域内施設選択率の算定式化を行った。先行して行った加賀市における圏域内施設選択率は圏域内施設整備率と相関が高く、同整備率を用いた選択率算定式が仮説的に得られたが、小松市における圏域内施設選択率はこれとは異なる傾向を示す結果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定では、石川県羽咋市と小松市を対象とする予定であったが、データ提供が得られた小松市のみについて分析を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はⅡ.「高齢者施設の配置適正化計画フロー」を仮構築して実施する。H30年の対象は加賀市である。まずStep1.及びStep2. 日常生活圏域毎の最大需要量推計値と現況供給量の比較による不足量算定、その次にStep3.及びStep4. GISによる施設配置適正地区の選定と高齢人口減少局面での検証を行う。最後にⅢ.上記フローの妥当性に関して考察する。
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次年度使用額が生じた理由 |
旅費計上をしていたが、当該市町への視察などが行えなかったため、次年度繰り越して使用することとした。
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