研究課題/領域番号 |
17K06703
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
三浦 研 京都大学, 工学研究科, 教授 (70311743)
|
研究分担者 |
山口 健太郎 近畿大学, 建築学部, 教授 (60445046)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | 介護負担 / インカム / 個室ユニット型特養 / デイサービス / 介護ストレス / 歩数 |
研究成果の概要 |
インカムの導入がリーダー起点とした会話から多極型の会話に構造が変化すること,他の職員との連携,利用者や職員を待たせる時間の減少の有効性を実証した.こうした効果は,特にフロア面積の広いデイケア施設で認められ,歩数が30%弱減少する事例もあった.一方で,歩数の減少が認められない個室ユニット型の特養もあったが,アンケート調査の結果からは,介護職員は業務時の移動距離の減少が実感されていた.これは,インカムの導入による無駄な動きの減少が実感された結果と考えられる.心拍数の変動から介護中のストレスを算出した結果,職員間の会話などでストレスが高く,インカムなどによるコミュニケーションの改善可能性を把握した.
|
自由記述の分野 |
建築計画
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少子高齢化が進むわが国では,介護施設における負担軽減が課題であるが,コミュニケーション改善ツールの導入について効果が実証されていない.本研究では,インカムの導入がリーダー起点とした会話から多極型の会話に職員間のコミュニケーションを構造的に改善すること,職員間の連携が促され,特に広い面積の施設において移動負担の軽減効果が30%ちかく発生する事例があることも明らかにした.また,職員間のコミュニケーションのストレスが大きさから,インカムなどによるコミュニケーションの改善が職場環境の改善につながる可能性を指摘した.さらに,いっそうインカムの導入を促進するには,コードの無線化が課題となることを示した.
|