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2021 年度 実績報告書

瀬戸内海の島嶼部における木造建築生産の20世紀以降の変化とそのメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 17K06706
研究機関広島大学

研究代表者

角倉 英明  広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (50512654)

研究分担者 藤澤 彰  芝浦工業大学, 建築学部, 教授 (10190026)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2022-03-31
キーワード瀬戸内海 / 島嶼部 / 木造建築 / 技術 / 生産システム / 工務店 / 伝播
研究実績の概要

本研究は、瀬戸内海の島嶼部における木造建築に着目して、地方における地域の建築生産の変化とそれを促した要因を、現地での実態調査から明らかにするものである。その中でも特に、20世紀以降に建設された木造建築を対象にして、そこで採用された建築材料と構工法、及び建設に携わった生産組織の特徴について詳細に収集・整理した上で、それぞれがどのような変化の過程を辿ってきたかを解明することを主たる目的としている。

令和2年度までの調査結果を踏まえて、木造建築生産、特に木造住宅生産に欠かせない構工法・資材・協力業者の調達・適用の状況を把握するため、標準仕様と地域資源の利用状況に関する研究を進めた。前者では、木造住宅生産を担う大工・工務店が設定する標準仕様の在り方について、ヒアリングと資料収集を行うことにより調査し、その結果、標準仕様の決定には地域の生産資源の活用への意識という側面よりは、むしろ国の政策でもある品質・性能担保の側面や営業的な側面が強く影響していることが明らかとなった。一方、後者については、地域外の生産資源を上手に使いこなす者や地域資源にこだわり同業他社との差別化を図る者がいることが明らかとなった。
すなわち、モノとしての木造建築は国内全体の動向や流れに従った結果、他地域との共通性の高い内容になっている、ヒトについては地域依存の必要性は高いが、調達の難しい職人、技能や技術を地域外に依拠しなければ生産活動の維持が難しくなっていることとが分かった。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] ジョブコーディネーションのすすめ2021

    • 著者名/発表者名
      角倉英明
    • 雑誌名

      建築士

      巻: 70 ページ: 3

  • [雑誌論文] 「地域性」が気になり始めた2021

    • 著者名/発表者名
      角倉英明
    • 雑誌名

      建築士

      巻: 70 ページ: 3

  • [学会発表] 木造応急仮設住宅の供給と再利用実態に関する研究 ー東日本大震災以降を対象としてー2022

    • 著者名/発表者名
      焦子鈺,石垣文,角倉英明
    • 学会等名
      日本建築学会中国支部研究報告集
  • [学会発表] 木造応急仮設住宅の再利用と阻害要因に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      焦子鈺,角倉英明,石垣文
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集(東海)建築計画
  • [学会発表] 木造住宅生産の設計過程と標準仕様に関する研究2021

    • 著者名/発表者名
      榎優志,角倉英明,石垣文
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集(東海)建築計画
  • [学会発表] 木造応急仮設住宅の再利用と解体に関する研究 ー三原市あやめが丘団地の談話室を事例としてー2021

    • 著者名/発表者名
      谷川太一,竹中裕宣,石垣文,角倉英明
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集(東海)建築計画
  • [学会発表] 地域密着型工務店の住宅生産における協力業者の組織化に関する事例研究2021

    • 著者名/発表者名
      山本陸,石垣文,角倉英明
    • 学会等名
      日本建築学会大会学術講演梗概集(東海)建築社会システム
  • [学会発表] 木造応急仮設住宅再利用の実態と課題に関する研究 軸組構法に着目して2021

    • 著者名/発表者名
      竹中裕宣,角倉英明,石垣文
    • 学会等名
      日本建築学会中国支部研究報告集

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公開日: 2022-12-28  

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