研究課題/領域番号 |
17K06754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
辻原 万規彦 熊本県立大学, 環境共生学部, 教授 (40326492)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 製糖業 / 台湾日日新報 / 台湾総督府文書 / 樺太庁文書 / 火災保険地図 / 原料採取区域 / 官有地 / 領域 |
研究成果の概要 |
本研究課題の申請時の目的は,戦前期に日本の影響下にあった全ての地域で営まれた製糖業に着目し,それらの地域相互の比較を通じて類型化を行い,工場建設と周辺の地域開発との関係を明らかにすることであった。 主な研究成果は次の通りである。まず,台湾における44箇所の新式機械式製糖工場と社宅街の変遷をまとめた基礎資料として『臺灣糖廠與社宅街變遷圖集』を出版できた。また,台湾東北部の蘭陽渓流域,中西部の濁水渓流域,南東部の卑南渓流域を対象に,製糖業と周辺の地域開発との関係を検討できた。さらに,『戦前期外地火災保険特殊地図集成』を復刻出版することができ,樺太庁文書所収の地図や図面も整理できた。
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自由記述の分野 |
都市史・建築史
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
『臺灣糖廠與社宅街變遷圖集』は,台湾の製糖業を研究する上での基礎資料となることから,日台双方での今後の活用が期待される。台湾の大規模河川流域を対象とした製糖業と地域開発の関係については,日台双方でこれまであまり研究されていなかった日本統治期初期を対象とした研究である。原料採取区域の形成過程についても多少なりとも明らかにでき,経営史や経済史分野での研究の深化にも繋がると考えられる。 また,『戦前期外地火災保険特殊地図集成』は,これまで見出されていなかった戦前期の台湾と樺太の大縮尺約の都市地図を提供でき,両地域の都市を対象とした研究の基礎資料として活用されると考えられる。
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