本研究で提案する表面改質層とは、耐熱合金上に施したコーティング層が熱サイクル酸化試験中に層構造が変化するが、層構造の変化とともに各元素の相互拡散抑制とアルミナ保護皮膜の形成・維持を両立した、“自己形成コーティング”のことをいう。本研究では拡散浸透処理と熱処理を組合せた低コストで簡易的なコーティングプロセスを採用し、表面改質層の形成させた。耐熱合金と表面改質層、さらにアルミナ保護皮膜はいずれも異相であるため、これらの組合せや形成過程を合金状態図上に組成経路として記述し、表面改質層の構造変化を明確に表現することができた。
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