水と火山灰を混合した新規溶接スパッタ付着防止剤の開発的研究を行った。その結果、スパッタ付着防止機能を十分に有し、誰でも簡易に作製できる低コストなアーク溶接用スパッタ付着防止剤を提案できた。最大のメリットは、有機合成物由来の現行品に比べ、著しく人体や地球環境に影響を及ぼさない点である。またスパッタ球状化モデル研究を実施し、溶融スパッタの凝固潜熱と水の蒸発顕熱の熱輸送原理に基づくスパッタ球状化メカニズムを考察した。この時、輸送された熱エネルギーをスパッタ重量で除したパラメータを新たに提案し、接触角との相関を得た。この点について学術的意義のある研究成果が得られたと考えている。
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