タンニンやフェノール樹脂を前駆体として、セラミック支持体上に炭素膜を合成した。前駆体への鉄添加と低温焼成の組み合わせにより、膜の水素透過性を大きく損なわずに選択性を向上できた。タンニンを含む前駆体から得た膜は、高い二酸化炭素/窒素分離性を示した。膜は親水的で、空気中の湿度により容易に孔が閉塞し、開孔には加熱脱気処理が必要であった。従来の誘導加熱炉・φ3mm、30mm長さのセラミックスファイバー支持体に代えて、窒素雰囲気の電気炉を用い従来よりも遅い昇温・降温プログラム条件下でφ12mm、100mm長さのセラミックス支持体上への製膜を試み、この条件でも製膜できることを明らかにした。
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