本研究成果は、直鎖アルカンから選択的に第一級アルコールを合成するバイオ触媒開発における〈触媒部位近傍の官能基導入〉と〈反応場の空間サイズの制御〉を指針とした酵素反応場設計の有効性を示したことに学術的意義がある。この酵素設計指針とノウハウは、天然ガス成分である炭素数4以下の直鎖アルカンを室温条件で第一級アルコール(1-ブタノール、1-プロパノール、エタノール、メタノール)へ変換するバイオ触媒開発にも応用可能であり、21世紀の物質社会に不可欠な省エネルギー・低環境負荷の天然ガス有効利用技術への展開が期待できる。
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