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2018 年度 実施状況報告書

マイクロターボシャフトエンジン燃焼安定化のための旋廻・急加速型燃焼法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17K06945
研究機関新潟大学

研究代表者

松平 雄策  新潟大学, 工学部, 技術専門職員 (50377149)

研究分担者 松原 幸治  新潟大学, 自然科学系, 教授 (20283004)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードアニュラ型燃焼器 / 旋廻・急加速型燃焼器 / 燃焼の可視化 / インジェクタ
研究実績の概要

【研究目的】産業用マイクロガスタービンは,発電用人航空機用として用いられている.例えば発電機については,発電量30Kw程度のものが実用化されている.また航空機では,推力2.9Kw以上のエンジンが採用されている.一方で出力100HP以下の航空用ガスタービンエンジンは,商品化されておらずそのクラスの軽航空機,小型ヘリ等はピストンエンジンをしようしている.我々は産官学連携によって開発した航空用マイクロターボエンジンの実用化に向けて,研究を行ってきた.さらにこれを基にしてより高性能のエンジン開発に着手,本研究課題である旋廻・急加速型エンジンの開発を行っている.

【平成30年度実施概要】平成30年度の計画では,旋廻・急加速型燃焼器の燃焼可視化実験装置への組み込み予定だったが,今までのアニュラ型燃焼器で問題点が見いだされ,急加速型まで至ることができなかった.しかしアニュラ型の,問題点解明ために新たな実験装置を開発,燃焼可視化装置に組み込み,可視化に成功,データ採取や問題点抽出することができたのは,今年度の大きな成果である.
数値解析では,超小型ガスタービン用アニュラ型燃焼器について,熱流体解析ソフトを用いて,液体燃料の噴霧燃焼の数値解析を行った.中でも燃料噴霧供給方法に,インジェクタを用いて数値解析を行った事は今年度の成果である.インジェクタは燃料粒径が細かく噴射でき,重力の影響も受けにくいことから,蒸発管よりも均一に燃焼し易くなる結果を得た.今後,インジェクタを組み込んだアニュラ型燃焼器の,燃焼の可視化実験を行っていきたいと考えている.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成30年度,旋廻・急加速型燃焼器の燃焼可視化実験装置への組み込み予定だったが,今までのアニュラ型燃焼器で問題点が見いだされ,急加速型まで至ることができなかった.
問題点とは,アニュラ型燃焼器を実験装置内に組み込み,燃焼させたところ火炎の不均一性と燃焼場所の偏りが見られ,この問題点を解決するのに蒸発管を一つにしたカン型燃焼器を製作,装置に組み込みアニュラ型とそれぞれ比較検討を行った.
結果として,アニュラ型は複数の蒸発管それぞれに流れ込む燃料流量が均一でないことによって,部分失火などの特異な燃焼状態を引きは起こすことが分かった.またカン型では燃料流量が増えるほど,燃焼の様子が改善したのに対して,アニュラ型は燃料が小流量の時では燃焼の偏りが発生し,中流量,大流量では部分的な失火も起こすことが確認された.
さらに排ガス測定も行い,CO排出量や排気温度,火炎の色の差異などの観測も行った.

今後の研究の推進方策

平成31年度は,このプロジェクトの最終年度となるため,旋廻・急加速型燃焼器を実験装置内に組み込み,燃焼実験を行いたい.しかし,平成30年度までに表出された問題点をもう少し継続し,深く追求したい.それには高安定性のある流量計が必要とされ,平成31年度に購入を考えている.
1).小流量時でも燃焼の偏りがないアニュラ型燃焼器の開発を行う.
2).蒸発管が一つのカン型燃焼器で,仮に蒸発管が無い場合の燃焼実験を行ってみる.また小流量でも微粒化できるノズルあるいはインジェクタを搭載し,燃焼実験を試みたい.
3).アニュラ型燃焼器にインジェクタを設けた燃焼実験を行い,数値解析結果と比較したい.数値解析は今年度の継続で,インジェクタを設けたアニュラ型燃焼器の解析を継続していく.
4).旋廻・急加速型燃焼器を実験装置に組み込み,燃焼実験を試みる.

次年度使用額が生じた理由

消耗品費の関係で、算定額と実質額の食い違いにより、わずかであるが残が生じてしまいました。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 超小型ガスタービンのためのアニュラ型燃焼器の研究2018

    • 著者名/発表者名
      八幡和典,前田義貴,飯吉徹,仲俣良介,松平雄策,松原幸治,小式澤広之,阿部和幸
    • 学会等名
      ガスタービン学会

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公開日: 2019-12-27  

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