小型酸水素ガストーチを用いて,大気突入飛行時の非定常な空力加熱環境を模擬する実験装置を開発した.当該装置では,従来の高温プラズマ風洞と,同等で広範囲な熱流束および熱防御材表面温度条件を生成できる.同時に,風洞では難しい時間的に変化する熱流束環境下で,アブレーションセンサーを用いたアブレーション計測が可能である.本研究では,ある宇宙機の再突入条件での表面温度時間履歴を再現実験し,時間変化する加熱履歴と一定の場合とを比較した.その結果,アブレーション現象の違いを明確にセンサーで計測できることを示し,実飛行下で起こるアブレーション挙動を地上実験で再現しうることを示した.
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