今後の研究の推進方策 |
(1)平成30年度の研究結果より,イソペンタノール混合燃料の着火性を改善することがポイントであることがわかった.そこで着火性がより良好なPLME(パルミチン酸メチルとラウリン酸メチルの等量混合)をベースとするイソペンタノール混合PLME燃料を二元燃料機関の着火燃料に用いる.イソペンタノールの混合比率を0, 15, 30%の3段階,エネルギーベースで定義したCNG(天然ガス)供給率を0, 20, 40%の3段階に設定し,過給の有無(ブースト圧:120 kPa, 100 kPa),およびEGR率(0~30%の範囲内)が機関性能,排ガス特性,燃焼特性に及ぼす影響を調査する.JIS2号軽油を着火燃料とした場合についても同様に実施する.以上の結果をもとに,正味熱効率を悪化させずにNOxとSmokeとのトレードオフ改善効果がもっとも高くなるようなバイオ燃料着火の条件を解明する.研究結果をとりまとめ論文を作成する.
(2)セタン価を規定する標準燃料(セタン価60, 50, 40, 30)を用いて通常のディーゼル燃焼実験を実施する.過給の有無,およびEGR率を実験変数として噴射燃料のセタン価と着火遅れとの関係を調査する.この結果を上記実験結果に適用し,CNG供給率,ブースト圧,およびEGR率を変数とする実験式導出を試みる.
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